いつも母は、格好いい。
いつも母は、優しい。
いつも母は、面白い。
気がつくと母は、年齢より遥かに若く見えるけど歳を重ねていた。
そんな母は、いつも欲しいものある?と聞いても何もないと言う。
昨年は母の日に何もできていなかったので誕生日と合わせて小銭入れをプレゼントした。
やっと1年経って、使ってくれたけどもったいないと言っていた。
今年の誕生日も「何もない」と言うので、だったら!と母に食べたいものを聞いてどこか外食でも・・・と思ってました。
最近食べてないから、と言う言葉を逃さない提案型営業だったぼく。
昨年までは家族プラス祖母のお友達を呼んでやっていたクリスマス会でビーフシチューを食べてたなあ・・・と食べたいな、と言う言葉を聞き逃さなかった。
なので、前日から買い出しに行き、炊いた。
だいたいカレーでもシチューでもカレー用のかたまりのお肉を我が家は使わない。
それは、元々家族が多い、食費節約になる、調理時間が削減できると言う理由もある。
そして、年齢差のある我が家の食卓では、みんなが楽しく美味しく食べれるこそが当たり前。
家族や親戚がみんな一緒に食卓を囲めるものをつくる。
たまに「かたまりの肉じゃないとかありえない」と友人に言われるけど、
我が家の当たり前はこっちだしたくさんお肉ある感じがして贅沢な心でずっと食べれるのでオススメしちゃう。
お皿がオシャレじゃなくても、これが我が家の汁物を食べる皿。それにトクベツを盛り付けた。
パンも、いつも買うパン屋じゃなく、ちょっと高いパン屋で仕事終わりの母の食べたいものを選んでもらいました。
これ以外にも買ったのですが食べきれませんでした。
サラダは、母が「これ食べたかってん」と買ってた・・・母ちゃんよ。
パンもとっても美味しかった。
何より母と二人でゆっくり食べるご飯は幸せな時間だった。
基本菜食で野菜メイン、和食でも田舎料理な我が家にとっては超贅沢な洋食なご飯です。
国産のいい牛肉、奮発してよかったよ、美味しかったよ。
ホールケーキは2人で食べるには勿体ないのと、母が大好きで思い出深いこれを食べるのが恒例。
ケーニヒスクローネって美味しいですよね。中でもこのカップシリーズ美味しいです。
昔はもっと大きかったけど・・・時代ですね。
まだぼくが高校生の頃、
母が盲腸で入院した際に、まだ盲腸と診断される前で、
おばが入院した時間的に昼が出ないと言うことで母の大好きなこれを買ってきたけど
「神崎さん絶食です。」
と言われてしまい、腹ペコの母の前で食べられた悔しさをいまだに母は語ります。
母曰く、涙がちょちょぎれる思いだったそうです。
きっと言わなくなることはないけど、言わなくなるまで食べさせてやりたいと思います・・・。
もちろん、母もぼくも買って食べりゃいいのですが、一人で食べても美味しくないしねと言う共通認識なので、一緒にトクベツな日に食べることにしています。
いつも母がしてくれうことに比べたらとても金額的にも手間的にも安いこと。
それでも、思いはたくさん込めたつもりで、自己満足に有意義な時間とお金の使い方をした日でした。
母ちゃん、長生きしてね。