覚悟を決めろと言われて約1ヶ月。まさか笑顔で退院してくると思わなかった。
無事の笑顔の退院の裏も表もえらいこっちゃで練りに練って穏便になるべく済ませるようとみんなで計画しまくった記録でもあります。
コロナ禍だからできたことでもあります。
うちの祖母(ばあばちゃん)が特殊でもあるので参考にならないかもしれませんが、思い出と思い書いておこうと思います。
ばあばが買ってくれたトトロは今でも宝物でお友達です、
カンザキサツキです。
本来なら入居している施設のスタッフさんに依頼することもできるがコロナ第7波叶わず。
本来なら祖母は介護施設に入居しているので救急搬送や通院に関しても施設の方にお願いすることが可能です。
可能な限り家族が付き添うベースは変わりませんしそうすべきだと思いますが、
やむを得ない状況はお願いしたら連れて行ってくださいます。
退院が決まった時点で、すぐ相談したのですがハッキリ今コロナ対応でスタッフが足りていないから対応できないと言ってもらえたので、
逆に早々に計画しやすくなりましたし、早めに有給申請出せた!よかった。
ギリギリだったらちゃんと退院できなかったと思います。
祖母への対応面の問題は自分がこう!と決めたらいうこと聞かず暴走することと、体調管理ができなくなっていること。
祖母は周りが見たら全然そんなことないしっかりしてる優しい人で、
介護のプロすら欺くことができるぐらいの頭のキレがあります。
認知症にもさまざまな症状がありますし、発症する種類によって言葉が出なくなるや、幻視があるなど異なります。
以前あった幻視は生活環境を変えたらなくなったのでもしかしたらストレスだったのかもしれません。
祖母は悪知恵が働く、アタマがキレる、何においても本人が言ってることが正解という世界でずっと生きているから
他人の意見なんてお構いなしということは認知症じゃなくて性格です。
それを年齢を重ねまくってワガママが増しています。お嬢様気質で困ります。
唯一困っているのは、自分が死にそうなぐらいしんどい、体調が悪いということの判断ができなくなっています。
それ以外は計算高く、頭も良く、俳句も書き続けるほど回転の速い人です。
元々無理をして頑張る人だった背景もあるのかもしれません。
いや、軽度の認知症なんですけどね。
結果、退院を決める前に施設には戻らない!こんなとこに入れやがってと怒ったりしていました。
怒ると暴言吐くのは昔はなかったですが、正直、このスイッチが入っている時はすごく悲しくなります。
※大事なことなので書いておきますが、今いる施設も、その前に居た施設も自主的に自分で話を聞きに行って決めています。
特に前にいた施設は何年も前から家族全員で止めていたのに勝手に入居予約をしていました。
祖母の機嫌とやる気を損ねないようにスマートに施設に戻す方法をおばと計画をしました。
作戦名は、
あら不思議!ばあばちゃんが猫被りしている間に施設についちゃった!!
です。
家族には猫かぶりを6枚ぐらい脱いでわがままを通す人なので、
聞き入れる隙を作らない状況を作ることが大事です。
まず、幸いにも施設の方が迎えに来れないという点と、施設内の面会禁止対応が続いていることを話しました。
そうなると、まず施設の方がこれないのに、自分達が迎えに行って一緒にいる間にわがままスイッチオンと猫かぶりを脱がれたら大変です。
でもタクシーに一人で乗せるのは心配だ、ということも考えていたらおばがいつも仕事で利用している介護タクシーを手配してれました。
そして孫ならどうにかしてくれる!と、甘える特性のある祖母を防ぐことと、
入院の荷物を自分が確実に持ち帰ることと、クレジットカードで支払いたいぼくとがうまくどう立ち回るか。
さっちゃんはばあばのお願いはいつでも全部聞いてあげたいけどできません。
合言葉は「ばあばちゃんの命の安全のため」です。
積み重ねた経験に基づき、一時の感情のわがままで命の危険に晒すわけにはいきません。
心を鬼にしていつも我慢してます。
だって、一時の激しめの感情は忘れちゃうんだもん。
これが、祖母の認知症だと思います。
荷物も重たいので確実に持ち帰りたいけど本人で持つことも、持ち帰り分別し管理することも恐らく無理なので荷物はナースステーションで預かっていただきました。
祖母をおばが介護タクシーに乗せ、移乗中にそっと隠れていたぼくが荷物を取りに行き、支払いを済ます。
施設に入れないので、介護タクシーさんと施設の方が上手に連携してくれて、祖母は猫かぶりを脱ぐ間も無く無事の帰宅対応してくださいました。
その間に激しめの感情も消えていたようです。
おかげで叔母と分担してスムーズに退院手続きと輸送、支払いが無事にでできたわけです。
そして少しでも楽天ポイントがつけば、祖母のマスク代の足しにでもなるからクレジットカードで支払いたかった。
これでばあばのマスク2個ぐらい買えるかな!?よかった!!
作戦は成功で、祖母は施設に無事安全に機嫌をあまり損ねず到着できました。この簡単に見える作戦を決行するのにかかった期間は1週間です。
すごく簡単なようで、コロナ禍ということもありますが、
自分達だけじゃなく入院先の病院、入居している施設、介護タクシーにお願いすることがたくさんありました。
なので事前にしっかりこうなったらこうしてくださいと、色んな可能性を含め計画を練っておきました。
少しでも穴や隙があると、頭が非常にキレる祖母にバレますから・・・。マジで。
本当なら家族みんなで出迎えて、自宅に帰りたい希望を叶えてあげるべきなのは家族全員理解しています。
それでも祖母のここで暮らすという決断を守ってあげたい。
そして命の危険、リスクを減らして安全に暮らしてほしいという気持ちが自分達にもあります。
本当に命が危なかったとことから蘇ったということは、本能で理解してほしいと思うけど、難しそうです。
祖母なりにやばいと覚悟を決めて書き残しをしていたメモが出てきて涙したカンザキでした。(尚、祖母は覚えていない様子です)
家族と柔軟な連携してくださる医療・介護のお仕事の方には感謝ばかりです。
いつまで生きれるかわからないけど、祖母が人生のゴールテープを切るまで、
家族は道を外れないように先回りをし整地し続けております。
そして、我が家あるあるが、祖母の急病や命の危険やトラブルの時、
さっちゃんの母ちゃんがいつも病気が海外旅行か仕事が忙しすぎて対応できないのどれか。
今回は病気でした。もう!!!!!!